結論:台風被害は「原因が風災か」で決まる

台風の被害は火災保険で出る?(風災・雨漏り・飛来物)

答え:台風被害が火災保険で出るかは、原因を「風災(風・飛来物)」として整理できるかがカギです。 逆に、浸水(外水)は水害(水災)の箱、経年劣化の雨漏りは対象外になりやすい―― ここが最も揉めやすいポイントです。境界線と請求のコツを、短くまとめます。

3行で理解:
  1. 風で壊れた(屋根・窓・雨どい等)→ 風災として対象になりやすい。
  2. 壊れたところから雨が入った → 風災の“結果”として整理できると強い。
  3. 浸水(外水) → 水害(水災)の有無が勝負。

1. 台風は「3つの原因」が混ざる

台風被害は、次の3要素が重なります。保険は“原因別”に箱が分かれることが多いので、切り分けます。

風(風災) 強風・突風・飛来物で屋根/窓/外壁等が破損。
雨(侵入) 雨そのものより「どこから入ったか」が重要。破損箇所からの侵入なら風災の結果として整理しやすい。
浸水(外水) 道路冠水・河川氾濫・高潮など。多くは水害(水災)の箱。

2. 境界線(ここが勝負)

同じ「雨漏り」でも、原因が違うと結論が変わることがあります。

A:出やすい(風災として整理しやすい)

  • 飛来物で窓ガラスが割れた → 室内が濡れた
  • 強風で屋根材が飛んだ/浮いた → そこから雨が侵入
  • 雨どい・板金が破損 → 外壁・軒天が損傷

B:契約次第(原因が“浸水”寄り)

  • 道路冠水で玄関から水が入った → 水災の有無
  • 高潮で床上浸水 → 水災の有無・条件(床上など)

C:出にくい(対象外になりやすい)

  • 明確な破損がなく、以前からの劣化箇所から雨が浸みた
  • メンテ不足(シーリング劣化等)でじわじわ侵入
  • 「台風の日に雨漏りした」だけで原因説明が弱い

コツ:「台風=全部対象」ではなく、破損(風)→侵入(雨)の形に整理できるかが強いです。

3. 風災が付いているか確認する(5分)

書類を全部読む必要はありません。次のキーワードだけ探せばOKです。

  • 風災 / ひょう災 / 雪災
  • 免責金額(自己負担)
  • 支払限度(上限)
  • 対象外(免責事由:経年劣化、施工不良など)

注意:同じ風災でも、免責や条件(一定額以上の損害など)が書かれていることがあります。

4. 請求で差が出る:写真の撮り方(台風版)

台風は「破損箇所」と「侵入経路」を押さえると、原因整理がしやすくなります。

最低これだけ撮る

  • 外観(全体):家の正面・側面・屋根(可能な範囲で安全第一)
  • 破損箇所(中距離):割れた窓、浮いた屋根材、外壁の剥がれなど
  • 破損箇所(近距離):割れ目・欠け・固定具の外れ等が分かる写真
  • 侵入経路:どこから雨が入ったか(窓枠、屋根の隙間、板金の剥がれ等)
  • 室内被害:天井のシミ、壁紙の剥がれ、床の濡れ、家財の被害
  • 応急処置:ブルーシート、止水など(前後で撮る)

短いメモ(時系列)

  • いつ(日時)
  • 何が起きた(強風で破損/飛来物/浸水等)
  • 応急処置(いつ何をした)

5. 雨漏りで迷うときの整理法(原因を3択にする)

  1. 破損がある(風災):屋根材が飛んだ・窓が割れた 等
  2. 浸水が主因(水災):玄関から水が入った・床上浸水 等
  3. 劣化・施工不良:以前からの隙間・シーリング劣化 等(対象外になりやすい)

コツ:「雨漏りした」ではなく、破損→侵入を示す材料(写真・時系列)を揃えます。

6. 浸水が絡む場合:水害ページへ

道路冠水・河川氾濫・高潮などの外水が原因なら、水害(水災)の箱です。
火災保険に水害は含まれる?(水災)

7. よくある質問

Q. 台風で屋根が少しめくれた。小さい損害でも請求できる?

可能性はありますが、契約によって免責金額(自己負担)があったり、 一定額以上でないと対象にならない条件があることがあります。まずは契約の免責・条件を確認し、 被害写真(全体→近接)と修理見積を揃えると判断が早いです。

Q. 破損箇所が分からない。雨漏りだけがある。

台風当日に雨漏りが発生しても、破損箇所が特定できないと原因整理が難しくなることがあります。 室内側(天井裏点検口、シミの起点)と外側(屋根の棟・板金・窓まわり)を、 安全第一で記録し、専門業者の所見(どこが原因か)を取ると前に進みやすいです。

Q. 飛来物で車が傷ついた。火災保険?自動車保険?

一般論として、車の損害は自動車保険(車両保険)側で扱うケースが多いです。 ただし状況と契約で変わり得るため、まずは「何が壊れたか(建物/家財/車)」で整理して確認します。 → 自動車保険の完全ガイド

8. 次に読むべきページ

このページの要点:台風は「風」「雨」「浸水」が混ざる。保険は原因別。 破損(風災)→侵入(雨)の形に整理できると強い。浸水は水災の有無へ。