- 水害(洪水/高潮/土砂)は、付帯がなければ対象外のことがある。
- 水濡れ(配管漏れ等)は、水害とは別扱いのことが多い。
- 判断は「原因」と「契約の箱」で分ける。
1. 水害と水濡れは「別もの」
| 水害(すいがい) | 洪水・高潮・土砂崩れ・河川の氾濫など、自然災害による浸水や流入が中心。 |
|---|---|
| 水濡れ(みずぬれ) | 給排水管の事故、上階からの漏水など、建物内部の水のトラブルが中心。 |
| よくある誤解 | 「水が原因なら全部“水害”」→実際は原因によって箱が違う。 |
ポイント:同じ「水」でも、保険では原因別に扱うことが多いです。
2. 何が「水害」になりやすい?(例)
- 川の氾濫で床上浸水した
- 高潮(海水)で浸水した
- 土砂崩れで建物が損壊・流入した
- 道路冠水・外水の流入で家財が濡れた
注意:「台風」でも、原因が風(風災)なのか、浸水(水害)なのかで扱いが変わります。
3. 境界線:台風での典型パターン
台風は「風」と「雨」と「浸水」が混ざるため、最も誤解が起きます。
出やすい(風災として整理できる)
- 強風で屋根材・窓が破損 → そこから雨が侵入
- 飛来物で窓ガラス破損 → 室内被害
契約次第(“水害”が付いているか)
- 外水が流入して床上浸水 → 家財がダメになった
- 高潮で浸水 → 建物・家財に損害
出にくい(対象外になりやすい)
- 経年劣化やメンテ不足が主因の雨漏り
- 明確な破損がなく、じわじわ浸みた(原因説明が弱い)
4. 水害が付いているか、どう確認する?(5分)
迷ったら、書類の全部を読む必要はありません。次のキーワードだけ探せばOKです。
探すキーワード
- 水災(すいさい)
- 洪水・高潮・土砂崩れ
- 床上浸水 / 地盤面からの浸水(条件として書かれていることがある)
- 免責金額 / 支払限度
見る場所(ざっくり)
- 補償内容一覧(契約内容のサマリー)
- 特約一覧(付帯の有無)
- 約款の「対象外」「支払条件」の章
コツ:「対象」より先に、“水災が対象外”と書いてないかを見ると早いです。
5. 水害が難しい理由(よくある条件)
水害は“どこから水が入ったか”の線引きが難しいため、契約上の条件が付くことがあります。
- 一定以上の浸水(床上浸水など)で初めて対象、という条件がある場合
- 支払限度(家財は上限がある等)
- 免責(自己負担)
- 原因の特定(風による破損なのか、外水の流入なのか)
6. 水害で請求するときのコツ(写真と記録)
水害は「水位・範囲・時系列」が勝負です。落ち着いて“証拠の型”を揃えます。
写真:最低これだけ
- 浸水ライン(壁・家具など。どこまで濡れたか分かる写真)
- 建物外観と周辺(外水が流入した状況)
- 床・巾木・壁の近接(波打ち、剥がれ、シミ)
- 家財の型番(家電・設備の銘板)
- 廃棄前の写真(捨てる前に撮る)
記録:短くでOK
- いつ(日時)
- どこから(玄関?ガレージ?排水逆流?)
- 何が(床上?床下?)
- 応急処置(止水、乾燥、清掃など)
7. 30秒セルフ診断(考え方)
- 被害の原因は 外水の流入(洪水/高潮/土砂)?
- それとも 内部事故(配管漏れ等)?
- 契約に 水災 が付いている?
- 免責・上限は?(家財の上限など)
- 写真と時系列は揃っている?
8. よくある質問
Q. 「水害が付いていない」と言われた。どうすれば?
まずは契約サマリーで水災(すいさい)の有無を確認します。 もし水災がない場合でも、原因が風での破損→雨侵入(風災)として整理できるかは別論点です。 “原因の箱”を切り分けて確認すると、結論が早く出ます。
Q. 下水が逆流して室内が汚れた。水害?水濡れ?
契約・状況で扱いが変わり得ます。重要なのは「外水の流入(自然災害)」なのか「設備事故」なのかの整理です。 まずは原因(逆流の背景)と、契約の水濡れ/水災/汚損の箱を確認します。
Q. どのページを次に読めばいい?
台風絡みなら 台風の適用(風災の境界線)、 火災保険全体の整理は 火災保険の完全ガイド が早いです。 災害後の手順は 請求チェックリスト へ。