1. なぜ地震は火災保険だけではカバーされにくい?
火災保険は「火災・風災・水濡れ」などを中心に設計され、地震が原因の損害は別扱いになることが多いです。 そのため、地震の揺れで壊れた、地震で起きた火災、津波で流された、といった損害は地震保険がカギになります。
2. 地震保険の位置づけ(“上に載せる”)
| 火災保険 | 火災・落雷・風災など。地震起因は対象外になりやすい。 |
|---|---|
| 地震保険 | 地震・噴火・津波が原因の損害をカバーするための箱。火災保険とセットで考える。 |
覚え方:「火災保険の上に“地震用の箱”を載せる」。
3. 建物と家財は別(ここが超重要)
- 建物:家そのもの(壁・屋根・床・固定設備)
- 家財:家具・家電・衣類など家の中の物
誤解が多い:「地震保険に入ってる=家財も自動で出る」とは限りません。契約の区分を確認。
4. 支払いは“損害区分”で決まる(概念)
地震保険は、修理費を積み上げて満額になるタイプというより、損害の程度(区分)で支払いが決まる考え方が基本です。 ここでは「どういう発想か」をつかむために、一般的な枠組みとして整理します。
損害区分(イメージ)
- 全損:住めないレベル(建物の主要部分が大きく損壊 等)
- 大半損:大きな損害(大規模な修復が必要)
- 小半損:中程度の損害
- 一部損:部分的な損害(ヒビ・建具の不具合 等)
ポイント:「どの区分か」で支払いが決まるため、被害の全体像と主要箇所の記録が重要です。
5. 加入・確認ポイント(5分でOK)
- 地震保険が付いているか(契約サマリーで確認)
- 建物/家財の両方か(片方だけのことがある)
- 保険金額(上限)が適切か
- 免責・対象外(例外)
- マンションは専有/共用(管理組合側との分担)
6. 請求の流れ(地震版)
地震は余震が続くことがあるので、安全を確保しながら「証拠の型」を揃えます。
- 安全確保(倒壊・漏電・ガス)
- 写真:外観、傾き、基礎、壁の亀裂、屋根、室内の被害全体
- 連絡:保険会社(受付番号を控える)
- 被害拡大防止:可能な範囲で応急措置(前後写真)
- 査定→損害区分→支払い
7. 写真で押さえる場所(地震で効く)
- 外観全体(四方向)
- 基礎・外壁の亀裂(全体→近接)
- 屋根・棟・瓦/板金(安全に撮れる範囲で)
- 建具の歪み(ドアが閉まらない等)
- 室内全体(家具転倒、天井/壁の損傷)
- 家財の型番(壊れた家電など)
注意:危険箇所に近づかない。無理な屋根上撮影はしない。
8. よくある質問
Q. 地震で起きた火災は、火災保険で出る?
一般論として、原因が地震起因の場合は火災保険側で対象外になりやすく、地震保険がカギになります。 最終判断は契約の約款ですが、「地震起因の火災=地震側」と覚えると迷いにくいです。
Q. ヒビが少し。地震保険は意味ある?
地震保険は修理費積み上げ型ではなく、損害区分で決まる考え方が中心です。 軽微な損害がどの区分に該当するかは状況で変わり得るため、まずは全体像と主要箇所の記録を揃え、 早めに連絡して流れに乗せるのが安全です。
Q. どのページを次に読む?
火災保険の全体像は 火災保険の完全ガイド。 災害後の行動は 請求チェックリスト。 台風や水害はそれぞれ 台風(風災) と 水害(水災) へ。