結論:対人・対物は“守るべき相手”。車両は“自分の財布”の問題

対人・対物(賠償)vs 車両保険(自分の車)
まず分けると迷いが消える

自動車保険で一番多い混乱は「賠償(対人・対物)」と「車両保険(自分の車)」を同じものとして考えることです。 賠償は、事故で他人に与える損害に備えるもの。車両は、事故で自分の車の修理代に備えるもの。 目的が違うので、優先順位も決め方も違います。

自動車保険(柱) 違い 優先順位 節約の罠
注意:補償範囲や名称は商品で異なります。ここは“考え方”の整理です。 最終判断は約款・重要事項説明を優先してください。

1. まず違い(ここだけで8割解決)

対人賠償 相手をケガ/死亡させたときの賠償(相手の人生に関わる)。
対物賠償 相手の車・物(建物など)を壊したときの賠償。
車両保険 自分の車の修理費・買い替えのための備え(自分の財布の問題)。
結論 賠償=他人を守る(大きくなりやすい)車両=自分の車(上限は車の価値に近い)
直感:賠償は「相手がいる」ので損害が大きくなりやすい。車両は「車の価値」付近が上限になりやすい。 だから節約するなら、まず車両側で工夫するのが安全になりやすいです。

2. 優先順位(事故で“破産”を避ける順番)

最優先:対人・対物(賠償)

金額が跳ねやすい領域。薄くして節約するのは危険な節約になりやすい。

次:自分/同乗者のケガ

医療費だけでなく、休業や生活コストを含めて考える。

次:車両保険

車の価値、修理費、買い替え可能性、免責で最適解が変わる。

最後:特約

生活に必要なものだけ。重複(ロードサービス等)に注意。

3. 車両保険を付けるかの決め方(3つの質問)

質問は3つだけ: ①この車を失うと生活が止まる? ②買い替え資金はある? ③修理費の自己負担に耐えられる?
  • 生活が止まる:通勤・送迎・介護など。車両や代車特約の価値が上がる
  • 買い替え資金がある:車両保険を薄く/外す選択が現実的になることがある
  • 自己負担に耐えられる:免責を上げて保険料を下げる選択がしやすい

4. ありがちな“危ない節約”

  • 罠1:賠償を削って車両を厚くする → 優先順位が逆。事故で致命傷になりやすい
  • 罠2:免責を上げすぎる → 事故時に現金が出せず詰む
  • 罠3:特約の重複 → 既に別サービスでカバーされているのに二重払い
節約の正攻法:(一般に)車両側の設計(免責・範囲)と、特約の整理から始めるほうが安全になりやすい。

5. 5分チェック(あなたの方向が決まる)

□ 賠償(対人・対物)を削っていない

節約はまず車両/特約側で。

□ 車の買い替え資金がある

あるなら車両保険の必要性は下がることがある。

□ 免責を払える緊急資金がある

免責は家計が壊れない金額が上限。

□ 車がないと生活が止まる

代車(レンタカー)特約の優先度が上がる。

6. よくある質問

Q. 車両保険は必須ですか?

必須ではありません。車の価値、買い替え資金、生活での必要性、免責に耐えられるかで決まります。 ただし「車がないと生活が止まる」人は、車両や代車の価値が上がりやすいです。

Q. 対人・対物は削ってもいい?

一般におすすめしません。他人への損害は金額が大きくなりやすく、家計の致命傷になりやすい領域です。 節約は、まず車両側(免責や範囲)や特約の整理から考えるのが合理的です。

Q. 次に読むべきページは?

次は「免責(自己負担)」を理解すると設計が完成します。 Auto_Deductibles.html を次に作る/読むのが最短です。

7. 次に読むべきページ

要点:賠償は「他人」を守る。車両は「自分の車」。目的が違うから、優先順位も設計も違う。