1. 守る順番(これが“事業保険の地図”)
| ① 賠償(外部への損害) | 事故・クレーム・対人対物・情報漏えいなど。金額が跳ねて会社が終わりやすい。 |
|---|---|
| ② 人(従業員・経営者) | ケガ・労災・通勤・業務中事故。現場が止まり、責任も生まれる。 |
| ③ 収益(止まったときの資金) | 火災・水害・設備故障・事故で休業。固定費は止まらない。 |
| ④ 資産(店舗・設備・在庫) | 建物・設備・在庫・工具。復旧費が重い。 |
| ⑤ 信用(データ・取引・評判) | サイバー、業務停止、取引先対応。回復が長期化しやすい。 |
2. 代表的な事業保険(“名前”ではなく“役割”で見る)
賠償:施設・業務・PL
店舗で客が転倒/工事で損害/納品物で事故など。まず倒産リスクを止める領域。
人:業務災害(上乗せ)
労災の上に“上乗せ”して、見舞金・会社負担を整える発想(条件は商品差)。
収益:休業補償(利益・固定費)
止まった時に固定費を払えるか。ここが弱いと回復前に資金が尽きる。
資産:火災・水災・盗難など
店舗・倉庫・設備・在庫。実際に失う“モノ”の復旧費。
信用:サイバー/情報漏えい
対応コスト、調査、通知、業務停止など。発生時の対応力が問われる。
契約/取引:請負・納品の要件
元請・取引先が保険加入を条件にすることがある。必要要件を先に確認。
業種で“刺さり方”が変わる
- 店舗型:施設賠償+休業+火災/水害
- 工事・施工:業務賠償+請負要件+作業員の業務災害
- 製造・販売:PL+リコール・回収(必要なら)+在庫/設備
- IT/事務:情報漏えい+業務停止+賠償(受託契約)
3. よくある誤解(ここで損する)
Q. 「うちは小さいから賠償はいらない」
規模より“事故の一撃”が問題です。賠償は少額でも跳ねる可能性がある領域なので、 小さいほど一撃で終わりやすい。まず賠償を固めるのが基本です。
Q. 火災保険に入っていれば休業も出る?
“建物や設備の復旧”と“止まった間の利益や固定費”は別物です。休業補償は設計が必要です。
Q. サイバーはIT会社だけの話?
顧客データや取引情報がある時点で関係します。業務停止や対応コストが問題になるため、 “業種”より“データと業務停止耐性”で判断するのが実務的です。
4. 10分チェック(あなたの事業は何で終わる?)
賠償が怖い
□ お客さんが来る □ 現場作業がある □ 納品物がある □ 受託契約がある
人で止まる
□ 少人数で回している □ 作業が危険 □ キーパーソン依存が強い
収益で干上がる
□ 固定費が大きい □ 1ヶ月止まると資金が厳しい □ 借入返済がある
資産が重い
□ 設備が高い □ 在庫が大きい □ 盗難/破損が怖い
信用が落ちると終わる
□ 顧客データがある □ 取引先が厳しい □ 停止がニュースになる
取引先の要件がある
□ 元請が指定 □ 入札要件 □ 施設利用の条件